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2018.02.03

没後40年 熊谷守一 生きるよろこび

Photo

没後40年 熊谷守一 生きるよろこび展は、
国立近代美術館で開催されています。

会期 2018年1月12日(金)~3月25日(日)


熊谷守一の作品が存在すると”その空間がとても豊かになる”そんな印象をもちながら鑑賞してきました。

動物好きの私にとって”猫ちゃんのシリーズ”はたまりません!
熊谷守一の長男、黄は「家には野良猫か飼い猫かわからない猫が常にいて、熊谷は猫が暮らしやすいように細かく気を配っていた」と語っています。

この展覧会でいうところの「守一になった守一 1950-70年代」の作品です。すでに70歳を過ぎていました。
70代半ばに身体を壊して以降は、それまでのように海や山に出かけて風景を描くことはむずかしくなり、自宅の庭の植物や昆虫を主題にすることが増えました。

01
白仔猫 1958(昭和33)年 油彩・キャンバス 愛知県立美術館 木村定三コレクション


02
白猫 1962(昭和37)年 油彩・板 愛知県立美術館 木村定三コレクション


03
三毛猫 1959(昭和38)年 油彩・キャンバス 愛知県立美術館 木村定三コレクション


05
猫 1965(昭和40)年 油彩・板 愛知県立美術館 木村定三コレクション

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展覧会の構成は次の通りです。

第1章 闇の守一 1900-10年代
この時期熊谷がもっぱら関心を抱いたのは、光と影の問題です。
列車に飛び込んで亡くなった女性を描く《轢死》(1908年)や《蝋燭》 (1909年)はいずれも暗闇で対象がどのように見えるかという問題を扱った作品です。
11
蝋燭(ローソク)1909(明治42)年 油彩・キャンバス 岐阜県美術館


第2章 守一を探す守一 1020-50年代
守一は両親の死で一時期故郷に帰って、木材運搬の仕事などをしていましたが、友人の勧めで東京に戻ります。
この時期に注目すべきは、またしても光と影です。風景画にも裸婦にも、山や岩の縁を照らす日の光や、裸婦の身体を縁取る逆光の描写などを見ることができます。
いわゆる守一様式の特徴の一つ、赤い輪郭線が姿を現します。
12
野火 1961(昭和36)年 油彩・板 愛知県立美術館 木村定三コレクション


守一は、色彩の科学を研究しています。
また、海外の作家からも学んでいます。
06
ヤキバノカエリ 1956(昭和319年 油彩・キャンバス 岐阜県美術館
アンドレ・ドランの《ル・ペックを流れるセーヌ川》を下敷きに制作したと考えられます。
長女、萬の遺骨を抱いて帰る次女、榧、長男、黄、そして熊谷守一自身を描いています。

こちらはアンリ・マティスの《ダンス》からですね・・
07
稚魚 1958(昭和33)年 油彩・板 天童市美術館


第3章 守一になった守一 1950-70年代
1950年代になると、赤い輪郭線に囲まれた明快な色と形を特徴とする作風がほぼ完成します。風景、静物、裸婦、動植物など良く知られる作品が生み出されます。
09
ハルシヤ菊 1954(昭和29)年 油彩・板 愛知県立美術館 木村定三コレクション


08
朝の日輪 1955(昭和30)年 油彩・板 愛知県立美術館 木村定三コレクション


HPの解説です。
熊谷守一(くまがい・もりかず 1880‐1977)は、明るい色彩とはっきりしたかたちを特徴とする作風で広く知られます。特に、花や虫、鳥など身近な生きものを描く晩年の作品は、世代を超えて多くの人に愛されています。
その作品は一見ユーモラスで、何の苦もなく描かれたように思えます。しかし、70年以上に及ぶ制作活動をたどると、暗闇でのものの見え方を探ったり、同じ図柄を何度も使うための手順を編み出したりと、実にさまざまな探究を行っていたことがわかります。描かれた花や鳥が生き生きと見えるのも、色やかたちの高度な工夫があってのことです。穏やかな作品の背後には、科学者にも似た観察眼と、考え抜かれた制作手法とが隠されているのです。
東京で久々となるこの回顧展では、200点以上の作品に加え、スケッチや日記などもご紹介し、画家の創造の秘密に迫ります。
明治から昭和におよぶ97年の長い人生には、貧困や家族の死などさまざまなことがありました。しかし熊谷はひたすらに描き、95歳にしてなお「いつまでも生きていたい」と語りました。その驚くべき作品世界に、この冬、どうぞ触れてみて下さい。


色と形の科学者 熊谷守一の画業をたどる
日本経済新聞

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