2017.08.21

秘蔵の名品 アートコレクション展 佳人礼讃-うるわしの姿を描く-

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第23回秘蔵の名品 アートコレクション展
佳人礼讃-うるわしの姿を描く-は、
ホテルオークラ東京地下2階アスコットホールで開催されています。

会期 2017年7月31日 (月) ~ 8月24日 (木)

今年は人物画特集ですね。
日本画では、上村松園、鏑木清方の作品が目立ちました(出展数からしても) 、「一点の卑俗さもない清楚な・・」面立ちだけでなく小袖の美しさにも表れています。やはり美人画は松園だと再認識です。

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上村松園 《三美人之図》 明治41年(1908) 光ミュージアム蔵

市井の生活の一瞬を情感豊かに描いた鏑木清方の作品にも見入ってしまいます。

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鏑木清方 《七夕》左隻  昭和4年(1929) 大倉集古館蔵

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鏑木清方 《七夕》右隻  昭和4年(1929) 大倉集古館蔵


キスリングんも良いですね、鮮烈なな色彩と独特の眼差し。

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キスリング 《スペインの女》 1925年


岡田三郎助の装飾的な背景に見事な小袖を切る女性も・・・

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岡田三郎助 《支那絹の前》 大正9年(1920) 高島屋記念館蔵

松岡美術館からは、ジョン・エヴァレット・ミレーの作品が出展されています。
松岡美術館は数点持っていて、たまに訪ねると今日はミレーの作品が展示されているかな~と気になります。

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ジョン・エヴァレット・ミレー 《聖テレジアの少女時代》 1893年 松岡美術館蔵

何時もの通り、展示環境が素晴らしく、涼しい会場で好きな作家の作品を探しながら楽しく過ごしてきました。

人気投票には、上村松園の《三美人之図》に投票してきました。

展示構成は次の通りです。
【第1章】 肖像画のまなざし
【第2章】 美人画にみるうるわしき佇まい
【第3章】 人物像の魅力に出会う


開催趣旨(HPから)
今年で23回目を迎えるチャリティーイベント「秘蔵の名品 アートコレクション展」。今年は人物の姿を特集します。
洋の東西を問わず、いにしえから現在に至るまで、人々の姿は絵画表現の大きなテーマとなってきました。
本美術展では、女性を主題とした作品を中心にさまざまな肖像画・風俗画をご紹介します。
西洋画、日本の洋画、日本画にあらわれる佳人の姿をぜひお愉しみください。

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2017.08.19

「和のあかり×百段階段展2017」~日本の色彩 日本の意匠~

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「和のあかり×百段階段展2017」~日本の色彩 日本の意匠~は、
ホテル雅叙園東京で開催されています。

会期 2017年7月1日(土)~ 8月27日(日) 会期中無休

東京都指定有形文化財「百段階段」の部屋にカテゴリー「祭り」「アート」「職人」の各作品が所狭しと並べられています。部屋の装飾とともに素晴らしい空間を演出しています。

和のあかり展コラボレーションイベントも盛りだくさんです。
浴衣姿の女性を多く見かけましたが・・・「お食事付浴衣プラン」の方でしょうか?
矢張り、女性集客が経済効果ありなのでしょうね。

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この展覧会は撮影可(フラッシュ不可)です。ほとんどの方が撮ってました!
スマホで撮った写真をまとめてみました。

東京都指定有形文化財「百段階段」
 「百段階段」とは通称で、ホテル雅叙園東京の前身である目黒雅叙園3号館にあたり、1935(昭和10)年に建てられた当館で現存する唯一の木造建築です。 食事を楽しみ、晴れやかな宴が行われた7部屋を、99段の長い階段廊下が繋いでいます。 階段は厚さ約5cmのケヤキ板を使用。 階段で結ばれた各部屋はそれぞれ趣向が異なり、各部屋の天井や欄間には、当時屈指の著名な画家達が創り上げた美の世界が描かれています。
 "昭和の竜宮城"と呼ばれた当時の目黒雅叙園の建物の特徴は、装飾の破格な豪華さにあります。 最近の研究によると、その豪華な装飾は桃山風、更には日光東照宮の系列、あるいは歌舞伎などに見られる江戸文化に属するものとも言え、なかでも「百段階段」はその装飾の美しさから見ても、伝統的な美意識の最高到達点を示すものとされています。 2009(平成21)年3月、東京都の有形文化財に指定されました。

開催趣旨(HPから)
昨年、百段階段史上最高の9万人を動員した恒例企画。
東京都指定有形文化財「百段階段」を舞台に全国から
「祭り」「アート」「職人」「アクアリウム」のジャンルを中心に30を超える
出展者が一堂に会します。毎年恒例、文化財の一部屋にダイナミックに展示されるねぶたの
インスタレーションをはじめ日本各地の作品が、あかりを落とした文化財を優しく照らします。

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2017.08.14

富岡八幡宮例大祭神輿渡御(平成29年)

「水かけ祭り」とも呼ばれる、「江戸三大祭」の一つ富岡八幡宮(深川八幡)例大祭神輿渡御を観に行ってきました。

例大祭日程 2017年8月11日~8月15日

今年の富岡八幡宮例大祭は、3年に1度の本祭です。
次回はオリンピックの年ですね。
オリンピックの年の祭りは警備上の問題で、日程変更があるかもしれませんね。

53基の町神輿が『わっしょい!わっしょい!』の掛け声で練り歩きます・・・盛大に水をかけられながら、びしょびしょで!

昔は何処でも『わっしょい!わっしょい!』だったと思うのですが・・・

皆さん和気あいあい、町全体で楽しんでいる祭りです。


永代道り(通行止め)の永代橋付近から富岡八幡宮さらに、その先の神輿渡御最終地点?付近の区間で撮影しました。
(静止画、動画とも、ミラーレス一眼手持ちで撮影しています)


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富岡八幡宮境内

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和太鼓

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水を掛けられて、子供は大はしゃぎ!

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連なる神輿(各町会から53基)

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永代橋に向かう神輿

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消防団による大放水

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放水の下で・・・

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水かけ

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水かけ

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水かけ

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富岡八幡宮 ご由緒

御祭神 応神天皇(誉田別命) 外8柱

沿革
 富岡八幡宮は寛永4年(1627年)、当時永代島と呼ばれていた現在地に御神託により創建されました。周辺の砂州一帯を埋め立て、社地と氏子の居住地を開き、総じて六万五百八坪の社有地を得たのです。世に「深川の八幡様」と親しまれ、今も昔も変わらぬ信仰を集める「江戸最大の八幡様」です。

 江戸時代には、源氏の氏神である八幡大神を殊の外尊崇した徳川将軍家の手厚い保護を受け、明治維新に際しては朝廷が当宮を准勅祭社に御治定になり、勅使を遣わされ幣帛を賜り、新しい御代の弥栄を祈念されました。

 また、庶民の信仰は江戸の昔から大きな歴史の変転を経て現代に至まで変わることなく篤く受け継がれ、今も善男善女の参拝は絶えず、特に毎月1日、15日、28日の月次祭は縁日として大変な賑わいを見せています。

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2017.08.12

写真家 チェ・ゲバラが見た世界

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写真家 チェ・ゲバラが見た世界は、
恵比寿ガーデンプレイス ザ・ガーデンルームで開催されています。
会場は、東京写真美術館の入口手前です。

会期 2017年8月9日(水)〜27日(日)

開館時間は11:00~20:00となっていますが、多数の入場者の為、開館時間を10:30~20:00に変更したようです。行かれる方はHPで確認してください。


ゲバラが被写体になっている写真展ではありません。
写真家としてのゲバラが撮った240点が展示されています。メキシコの風景、登山、スポーツ大会の記録、キューバ、キューバ政府要人としてアジア・アフリカ各地の訪問した時に撮った写真。
日本にも来訪、東京、名古屋、大阪、神戸、広島を視察しています。
本展に広島の平和記念公園を撮った写真も展示されていました。
資料館を訪れたゲバラは「なぜ日本人はアメリカに対して原爆投下の責任を問わないのか」と取材記者に尋ねたといわれています。

最後のコーナーに、キューバと別れて、コンゴ反政府勢力に乞われ、秘密裏に入国した時の自撮り写真が数点展示されていました。全く別人に成済ましたゲバラに感慨深いものがありました。

ジョンレノンが「世界中で、今一番かっこいい男」と言ったとか・・・
「革命か死か」永遠のカリスマ革命家ゲバラは、いまだに人気?があるようで、会場は多くの人で賑わっていました。

会場では、「チェ・ゲバラ写真家としての眼差し」というタイトルのビデオが放映されています。
知人、友人、妻などの証言を含めて、ゲバラの人生を追想することができます。

HPの解説。
2015年、キューバとアメリカの国交が回復し、2016年にはオバマ大統領のキューバ訪問に続き、安倍首相もフィデル・カストロ前国家評議会議長と会談を行った。そしてトランプ氏がアメリカ大統領に就任した2017年、キューバ革命の英雄チェ・ゲバラ没後50年の節目を迎える。
平和と平等をもたらすために戦ったチェ・ゲバラの傍らにはいつもカメラがあった。
彼は何を成し遂げ、何を夢見ていたのか?
世の中が転換期を迎えようとしている今、チェ・ゲバラがファインダー越しに見た世界を体感する展覧会を開催。彼の息子カミーロ・ゲバラ氏の全面協力により「チェ・ゲバラが自身で撮影した写真」、約240点を日本初公開する。

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1959年 日本
広島の平和記念公園ですね。

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1959年 キューバ

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1959年 キューバ

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1955年 メキシコ

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1959年 キューバ



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余談

ゲバラ映画は沢山ありますが・・・過去に、私が見た映画は以下の3作品で、学生時代の友人との南米バイク旅行メキシコでのカストロとの出会い、キューバ革命、キューバを離れ、ボリビアでの死まで、ゲバラの人生を時系列で回想できます。
(DVDで観たのですが・・)

映画 モーターサイクル・ダイアリーズ
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キャスト
ガエル・ガルシア・ベルナル
ロドリゴ・デ・ラ・セルナ
ミア・マエストロ
監督: ウォルター・サレス
脚本: ホセ・リベラ
製作総指揮: ロバート・レッドフォード
製作総指揮: ポール・ウェブスター
製作総指揮: レベッカ・イェルダム
製作年:2004年/製作国:イギリス=アメリカ合作


映画 チェ28歳の革命
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原題:Che: Part One
監督・撮影:スティーブン・ソダーバーグ
製作:ローラ・ビックフォード、ベニチオ・デル・トロ
製作総指揮:アルバロ・アウグスティン、アルバロ・ロンゴリア、ベレン・アティエンサ、フレデリック・W・ブロスト、グレゴリー・ジェイコブズ
脚本:ピーター・バックマン
美術:アンチェン・ゴメス
音楽:アルベルト・イグレシアス
製作国:2008年スペイン・フランス・アメリカ合作映画
上映時間:2時間12分
配給:ギャガ・コミュニケーションズ、日活


映画 チェ39歳別れの手紙
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製作年 : 2008年
製作国 : スペイン=フランス=アメリカ
配給 : ギャガ・コミュニケーションズ
上映時間 : 133分
監督・脚本・撮影 : スティーヴン・ソダーバーグ
出演 : ベニチオ・デル・トロ 、 カルロス・バルデム 、 デミアン・ビチル 、 ヨアキム・デ・アルメイダ 、 エルビラ・ミンゲス

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2017.08.11

JAXA相模原キャンパス 特別公開2017開催概要公開

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JAXA相模原キャンパス 特別公開2017

開催日 2017年8月25日(金)〜26日(土)

今年の開催概要が公開されています。
毎年、豊富な内容で多くのブースが展開されます。

整理券が必要なブースもあります。
予め訪問ブースを計画しておくことをお勧めします。
効率よく見学できますよ。

JAXA相模原キャンパス 特別公開2017のHPはこちら

宇宙科学セミナーは充実した内容でお勧めです。
こちらは、JAXA 正門前でセミナーごとの整理券が配布されますが、人気セミナーには長い行列ができます。
暑さ対策を忘れずに!

食堂、売店はありますが、屋台の出店もありますので、屋外で軽食をとることもできます。

毎年親子で楽しんでいる方が多いですが、大人だけでも勿論楽しいですよ!

横浜線淵野辺駅下車、大野北公民館付近から無料バスが運行されます。
歩いて行っても20分程度ですが、暑い日は、バスですね。
Imgaccessmap


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2017.08.08

生誕140年 吉田博展 山と水の風景

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生誕140年 吉田博展 山と水の風景は、
東郷青児記念 損保ジャパン日本興亜美術館で開催されています。

会期 2017年7月8日(土)~8月27日(日)

千葉市美術館に始まり、各地の美術館を巡回してようやく新宿にやってきました。
多くのメディアで取り上げられてきた評判の展覧会です。

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旧久留米藩士の次男として生まれた吉田博(1876‐1950)は、若くして福岡から、京都そして東京の画塾不同舎へと移ります。
不同舎時代の吉田は「絵の鬼」といわれたほど研鑽を重ねました。
同時期、フランスから凱旋帰国した黒田清輝、久米桂一郎らは、熱狂的な歓迎を受け、新しい仲間も加えて「白馬会」を創設すます。
吉田が所属した不同舎は「旧派と呼ばれ」ようになります。

新設された東京美術学校の西洋画家では、黒田、久米等が教授となり、その門下生がフランス留学生に選ばれることになり、吉田らは「留学は絶望」と感じるようになります。

吉田は意を決して、片道切符とわずかな資金を手にアメリカに出発します(親友の中川八郎と二人で)。
ここで幸運が訪れます。
デトロイトに到着後、東京で知り合った東洋美術収集家のチャールズ・フリーア氏を訪ねるも出張中で不在。
恐る恐るデトロイト美術館を訪れ、彼らの作品を見せると、グリフィス館長はその作品の素晴らしさに驚き、直ちに展覧会の開催を申し入れてくれました。

展覧会は大成功のうちに終わり、後のデトロイト開催も含めて莫大な資金を手にします。
その資金を基に二人は最終目的地のヨーロッパに向かいます。

ロンドン、パリ、ドイツ、スイスを廻り、展覧会開催の為一時アメリカに戻ってから・・1年9か月ぶりに帰国します。

帰国した吉田は、白馬会に対抗すべく仲間たちと太平洋画会を結成します。
第1回太平洋画会展を開催、翌年第2回を開催したその年に、16歳になったばかりの義妹ふじ(後の妻)を伴って2回目の渡米をはたします。
ヨーロッパにも移動、長期にわたって滞在し、沢山のスケッチを行っています。

4年間の海外滞在から帰国した吉田は、帰国早々、東京府勧業博覧会の運営、選考過程を巡っての白馬会との確執で大騒動となり、黒田清輝を殴った男と噂されます。
東京美術学校とその出身者への宣戦布告でした。

ふじと東京に居を構えた博は第1回文展で水彩画が入賞、その後も入賞を重ね、やがて文展の審査員も務めるようになり若くして日本洋画界に一方の雄として地位を固めていきます。

第6回太平洋画会には博とふじ夫婦の滞欧米作品の大量展示が評判になり。
夏目漱石の小説「三四郎」にも登場します。(本展に詳しい解説あり)

博の後半生は、木版画の制作を抜きにしては語れません。
切っ掛けは、粗悪な浮世絵が高値で取引されていることが恥ずかしいと感じたから。日本人ならではの新しい木版画を自らの手で作らなければならないと強く思ったからです。

50歳を前にして、吉田博は本格的に版画作品に取り組みます。夏は日本アルプスなどへの登山や日本各地へのスケッチ旅行で木版画のための題材の仕込み、秋の終わりから春までの時期に木版画創作に打ち込むという生活パターンが出来上がっていきます。

ダイアナ妃の執務室や精神医学者フロイトの書斎にも飾られていたといわれる吉田博の木版画は、世界中に愛好家を魅了し続けています。


大版といわれる大作版画に取り組み・・・・。
平均30回以上重ねるという他に類を見ない摺数の多さで木版画とは思えないような精緻な写実性を生み出します。
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日本アルプス十二題 劔山の朝  大正15(1926)年 木版、紙 個人蔵


また、同じ版木による色替え摺り技法で光、空間の変化を見事に描き分けています。
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帆船 朝日 渡邊版 大正10(1921)年 木版、紙 東京国立近代美術館/個人

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帆船 日中 渡邊版 大正10(1921)年 木版、紙 東京国立近代美術館/個人

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帆船 夕日 渡邊版 大正10(1921)年 木版、紙 東京国立近代美術館/個人

なんといっても吉田博の原点は山の風景です。

自然の中に溶け込み自然と一体になり自然の中に自らを沒することで初めて人を感動させ得る風景画が描けるのだとするす信念を生涯持ち続けました。

毎夏1ヵ月から3ヶ月山にこもるのが年中行事となっていました。移ろいゆく山岳風景の一瞬の美を捉えるために納得がいくまで何日も野営し、心に留まる風景を見つけると独特の早描き方法を駆使して一気に描き上げる。

山岳の美に魂を打たれつつその美を画布の上に再現すると言う事は私にとっては無常の喜びなのであると述べています。

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渓流 昭和3(1928)年  木版、紙  千葉市美術館蔵

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雲海に入る日 大正11(1922)年  油彩、カンバス  個人蔵


展覧会の構成は以下の通りです。
第一章 不同舎の時代:1894-1899 
第二章 外遊の時代:1900-1906 
第三章 画壇の頂へ:1907-1920 
第四章 木版画という新世界:1921-1929
第五章 新たな画題を求めて:1930-1937 
第六章 戦中と戦後:1938-1950

(本展HPの開催概要から)

「絵の鬼」と呼ばれ、水彩で、油彩で、木版画で世界に挑み続けた画人。ダイアナ妃や精神医学者フロイトも魅了した。

明治から昭和にかけて風景画の第一人者として活躍した吉田博(1876‐1950)の生誕140年を記念する回顧展です。
福岡県久留米市に生まれた吉田博は、10代半ばで画才を見込まれ、上京して小山正太郎の洋画塾不同舎に入門します。仲間から「絵の鬼」と呼ばれるほど鍛錬を積み、1899年アメリカに渡り数々の作品展を開催、水彩画の技術と質の高さが絶賛されます。その後も欧米を中心に渡航を重ね、国内はもとより世界各地の風景に取材した油彩画や木版画を発表、太平洋画会と官展を舞台に活動を続けました。
自然美をうたい多彩な風景を描いた吉田博は、毎年のように日本アルプスの山々に登るなど、とりわけ高山を愛し題材とする山岳画家としても知られています。制作全体を貫く、自然への真摯な眼差しと確かな技量に支えられた叙情豊かな作品は、国内外の多くの人々を魅了し、日本近代絵画史に大きな足跡を残しました。
本展では、水彩、油彩、木版へと媒体を展開させていった初期から晩年までの作品から200余点を厳選し、吉田博の全貌とその魅力に迫ります。

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2017.08.06

没後40年 幻の画家 不染鉄展

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暮らしを愛し、世界(コスモス)を描いた
没後40年 幻の画家 不染鉄展は、
東京ステーションギャラリーで開催されています。

会期 2017年7月1日(土)~8月27日(日)


若く不遇のときを回想して不染鉄は次の様に記しています。
「(略)お金もなくなり自信もなく、人の画を見てとてもあんなにはかけない。夜なぞ一人になると心細くさびしくなる。とても一人前の画家になれる気がしない。どーうせだめなら此の心持ちを淋しいのを心細いのを涙が出そうなのを画にかいてやろう。きれいでなくても小さくても。立派でなくても。淋しいいんだから淋しい。一人で眺める画をかこうと思った。淋しい、心細い、なきそうになる。静かな。心の画をかこうと思ふ。野心作だの大努力作よりも小さい眞実を書こう。」

「野心作だの大努力作よりも小さい眞実を書こう。」
この思いは不染鉄の作品全般に通底しているようです。


行き詰った不染鉄は20代前半、伊豆大島に旅行しますが、三年間にわたり、ここで漁師のまね事をしながら絵を描くことになります。

その後京都に移り、京都市立絵画専門学校を首席で卒業。
学生時代から度々帝展に入選を重ねました。

京都時代に、中国絵画や一遍上人絵伝の模写などを行っています。
作品「思い出の記(田圃)」などに結実します。

京都から奈良へ、さらに神奈川へ移り済んだ不染鉄は、戦前の不穏な社会状況の中、中央画壇から遠ざかっていきます。この時期に、画材が手に入らないこともあってか、山水画(水墨画)を描いています。

戦後は、奈良で中学、高校で校長などを務め教育者としても活躍し、政治家も志しますが・・・
生涯仮住まいで過ごした不染鉄は、妻の死後、奈良に小さなあばら家を建てて住まい兼画室とし、訪れる近くの大学の学生たちの良き相談役となっていたそうです。
この地の美術団体、工芸協会とも交流し、纏わる作品も本展に展示されたいます。

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俯瞰する風景にリズミカルに建ち並ぶ古民家、日本の原風景のような作品。
俯瞰と接近の相まった視点、海間に描かれた魚、ユーモア・・・おとぎの国のような、箱庭のような・・・

薬師寺東塔など奈良の寺を描いた作品。
富士山の威容と街並みの対比。

寂寥感、懐かしさ、ユーモア、意外性・・・不染鉄の作品の楽しさです。

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展覧会の構成は以下の通りです。

第1章 郷愁の家
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暮色有情 大正期頃  個人蔵

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秋色山村 昭和初期頃 奈良県立美術館蔵

第2章 憧憬の山水
9
冬 昭和初期頃 星野画廊蔵

第3章 聖なる塔・富士
5
薬師寺東塔の図  昭和45(1970)年頃 個人蔵

6
不二之図  昭和初期頃 個人蔵

1
山海図絵 大正14(1925)年 第6回帝展
公益財団法人 木下美術館蔵

第4章 孤高の海
7
思い出の伊豆大島岡田村
昭和30(1955)年頃 星野画廊蔵

2
廃船 昭和44(1969)年頃 京都国立近代美術館蔵

第5章 回想の風景
8
古い自転車 昭和43(1968)年 個人蔵


HPの解説。

不染鉄(ふせん てつ)を、ご存じですか。

不染鉄(本名哲治、のち哲爾。鐵二とも号する)は、稀有な経歴の日本画家です。日本画を学んでいたのが、写生旅行先の伊豆大島・式根島で、なぜか漁師暮らしを始めたかと思うと、今度は京都市立絵画専門学校(現・京都市立芸術大学)に入学。才能を高く評価されながら、戦後は画壇を離れ、晩年まで飄々と作画を続けました。これまで美術館で開かれた回顧展は、21年前の唯一回だけ。画業の多くは、謎に包まれてきました。

その作品も、一風変わっています。富士山や海といった日本画としては、ありふれた画題を描きながら、不染ならではの画力と何ものにもとらわれない精神によって表現された作品は、他のどの画家の絵とも異なり、鳥瞰図と細密画の要素をあわせ持った独創的な世界を作り上げています。不染は「芸術はすべて心である。芸術修行とは心をみがく事である」とし、潔白な心の持ち主にこそ、美しい絵が描けると信じて、ひたすら己の求める絵に向きあい続けました。

東京初公開となる本展では、代表作や新たに発見された作品を中心に、絵はがき、焼物など約120点を展示し、日本画家としての足跡を、改めて検証するとともに、知られざる不染鉄作品の魅力を探ります。


不染鉄展 第1章「郷愁の家」、第2章「憧憬の山水」
InternetMuseum


不染鉄展 第3章「聖なる塔・富士」
InternetMuseum


不染鉄展 第4章「孤高の海」、第5章「回想の風景」
InternetMuseum

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2017.08.03

観てきた展覧会備忘録 2017年7月

巨匠が愛した美の世界 川端康成・東山魁夷コレクション展
会期 7月1日(土)〜8月20日(日)
萬鐵五郎展示室
松本竣介・舟越保武展示室
常設展示室
岩手県立美術館


山梨県立美術館 コレクション展
コレクション展Aミレー館
ジャン=フランソワ・ミレーの生涯
バルビゾンの画家たち
展示期間:2017年6月6日(火)~2017年9月10日(日)
※季節に合わせて年4回展示替えを行っています。
山梨県立美術館


特別展「富士に挑んだ北斎」
会期 2017年7月1日(土)~8月28日(月)
北斎唯一の立体構造物 祭屋台(常設展示)
信州小布施 北斎館


郷土の作家シリーズ(21) 榊原澄人展
会期 2017年7月1日(土)~8月29日(火)
常設展示室
おぶせミュージアム・中島千波館

紙の上のいきものたち!!
会期 2017年7月29日(土)〜9月24日(日)
町田市立国際版画美術館


特別展 地獄絵ワンダーランド
前期:7月15日(土)~8月6日(日) 後期:8月8日(火)~9月3日(日)
三井記念美術館


ベルギー 奇想の系譜 ボスからマグリット、ヤン・ファーブルまで
会期 2017年7月15日(土)〜 9月24日(日)
Bunkamura ザ・ミュージアム


アルチンボルド展
会期 2017年6月20日(火)~9月24日(日)
国立西洋美術館


AMBIENT 深澤直人がデザインする生活の周囲展
会期 2017年7月8日(土)~ 10月1日(日)
パナソニック汐留ミュージアム


日タイ修好130周年記念 特別展「タイ〜仏の国の輝き〜」
東京国立博物館 平成館 
会期 2017年7月4日(火)~8月27日(日)
東京国立博物館 平成館 


親と子のギャラリー びょうぶとあそぶ 高精細複製によるあたらしい日本美術体験
会期 2017年7月4日(火) ~ 2017年9月3日(日)
東京国立博物館 本館 特別4室・特別5室


世界報道写真展
会期 2017年6月10日(土)〜08月06日(日)
東京写真美術館


総合開館20周年記念TOPコレクション「コミュニケーションと孤独」
平成をスクロールする 夏季
会期 2017年7月15日(土)~9月18日(月、祝日)
東京写真美術館


2017年07月04日(火)〜08月06日(日)
2017年NHK大河ドラマ 「おんな城主 直虎」特別展
戦国!井伊直虎から 直政へ
会期 2017年07月04日(火)〜08月06日(日)
江戸東京博物館


【祝 世界遺産登録】沖ノ島 神宿る海の正倉院 ―撮影 藤原 新也―
会期 2017年7月19日(水)~8月1日(火) (会期終了)
日本橋高島屋8階 ホール

総合開館20周年記念
ダヤニータ・シン  インドの大きな家の美術館  (会期終了)
会期  2017年5月20日(土)~7月17日(月・祝)
東京写真美術館


クエイ兄弟 ―ファントム・ミュージアム― (会期終了) 
会期 2017年6月6日(火)〜7月23日(日) 
渋谷区立松涛美術館


東京墓情 荒木経惟×ギメ東洋美術館  (会期終了)
会期 2017年6月22日(木)~ 7月23日(日)
CHANEL NEXUS HALL


「第11回 shiseido art egg」展
沖潤子展 <刺繍>  (会期終了)
会期 2017年6月30日(金)~7月23日(日)
資生堂ギャラリー


田原圭一 「Les Sens」
会期 2017年6月9日(金)~7月9日(日) (会期終了) 
ポーラミュージアムアネックス


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2017.08.01

ジャコメッティ展 一部展示替え(7/19~)

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ジャコメッティ展は、
国立新美術館で開催されています。

会期 2017年6月14日(水)~9月4日(月)

ジャコメッティ展の公式サイトはこちら

ジャコメッティ展 拙ブログの投稿記事はこちら 
(6月訪問)

展示替え情報がHP、公式サイトの開催概要には書かれたいなかった?ので、うっかりしていましたが・・・展示作品リストには表記がありました。
7月19日以降に12点の展示替えがあるんですね。

この展覧会の特徴として、ジャコメッティの個性的な立体作品の他に、大量の素描などが展示されていることが挙げられます。これらの作品がジャコメッティの作品制作姿勢を特徴づけているような気もします。

展示替えを機会に今一度鑑賞に訪れるのもいいかもしれません。

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ジャコメッティ展の公式サイトに次の記事がありましたよ。

2017.7.18付け新着情報
7月21日(金)からジャコメッティ展夏休みフェア開催!

ご案内
ジャコメッティ展夏休みフェア開催!
7月21日(金)から、ジャコメッティ展の図録を含むグッズ3,000円以上(税込)お買い上げの方に、B3ポスター(非売品)をプレゼントするフェアを開催します!
ポスターはなくなり次第終了となりますので、お早めにご来館ください。

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蒸し暑い日々が続きますが、涼しい美術館で過ごすのはお勧め・・・長時間鑑賞には、長袖のシャツが必要かもしれませんね。

 

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散策中に見かけた草花 (2017年7月)

7月に咲いている花、咲き始める花って意外と多いですね・・・・
華やかに咲き誇る大賀蓮は人気で多くの鑑賞客を集めますが、そっと咲く可憐な花も味わいがありますね。
(スマホで撮っています。)

201707_10
おおがはす(大賀蓮)
2017
蓮田

201707
のこぎりそう(鋸草) きく科
標高1000メートル以上の高地に分布。
たまたま、バッタがとまっていました。
虫を見かける機会が少なくなってきたので、見かけると嬉しくなります。

201707_2
ちだけさし(乳茸刺) ゆきのした科
乳茸を刺して持ち帰ったことに由来。

201707_3
おみなえし(乎美奈弊之)  おみなえし科
高圓(たかまと)の  宮の裾みの  野司に  今咲けるらむ  女郎花(おみなえし)はも
大伴宿祢家持(おおとものすくねやかもち) 萬葉集 20巻4316
(口譯)高円の宮の裾まわりの野の丘には今頃咲いているだろう、おみなえしの花が。

201707_4
わすれくさ(萱草)
萱草  吾が紐につく  香具山の  ふりにし里を  忘れむが爲
帥大伴卿(旅人) 萬葉集3の334
(口譯) わすれぐさをわたしの紐に付ける。 香具山の懐かしい故郷を忘れらるようにする為に。

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むくげ(木槿) あおい科 ふよう属

201707_7
やぶみょうが(藪茗荷) つゆくさ科
名前の由来は、藪地に自生して葉が茗荷に似ているところから付けられた。
Hana7
やぶみょうが の群生

201707_8
しりくさ(知草 ) さんかくい かやつりぐさ科
港葦(みなとあし)に  交れる草の  しり草の  人皆知りぬ  吾が下思(したも)ひを
作者不詳 萬葉集 巻11の2468
(口譯)河口の葦にまじっている草の知り草のようにみんなが知ってしまった私の心の中に秘めた貴女への思いを。

201707_9
つちばり(土針) めはじき しそ科
吾やどに  生(お)ふる土針  心ゆも  思はぬ人の  衣(きぬ)に摺(す)らゆな
作者不詳 萬葉集 巻7の1338
(口譯)私の家の庭先に生えている土針よ。心から想ってもいない人の衣に染められないでくれ。

20170710
あさかほ(朝杲) ききょう ききょう科
朝露負ひて  咲くといへど  夕かげにこそ  咲きまさりけれ
作者不詳 萬葉集 巻10の2104
(口譯)朝顔は朝露を受けて咲くというけれども、夕方の光の中でこそ、なお一層その美しさが際立つものだ。

万葉集で詠まれている朝顔は桔梗のことだそうです。

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ひめひおうぎずいせん(姫檜扇水仙:モントブレチア) あやめ科

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おにゆり(鬼百合)  ゆり科

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2017.07.29

アルチンボルド展

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アルチンボルド展は、
国立西洋美術館で開催されています。

会期 2017年6月20日(火)~2017年9月24日(日)

一見すると「グロテスク」
近づいてみたり、遠目で見たりするうちに違和感が消えていきます。
見れば見るほど魅力が増してきます。

解剖学的知見、実際に対象物を観て素描を繰り返したであろう描写力。
アルチンボルドが仕えたハプスブルク家が世界中から集めた収集品をヴンダーカンマー(驚異の部屋)(博物館の始まりとされる)に収め・・・。
動物園、植物園も所有していた。
アルチンボルドの緻密な描写力はここに由来する。

アルチンボルドの代表作「四季」と「四大元素」の展示コーナーでは《水》と《冬》、《春》と《大気》、《火》と《夏》、《秋》と《大地》がそれぞれ向合う形で展示されています。

「四季」は、年若い春から老人の冬までを、「四大元素」世界の構成要素に対応しています。
世界を支配せんとする皇帝の権力の象徴として描かれたと・・・・。


水は冷たく湿っぽい冬に関連付けられる。

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ジュゼッペ・アルチンボルド
《冬》(部分)1563年 油彩/板
ウィーン美術史美術館蔵 

60種以上の魚類や海獣で構成。
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ジュゼッペ・アルチンボルド
《水》(部分) 1566年 油彩/板
ウィーン美術史美術館

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大気は暖かく湿った風によって春に関連付けられる。

80種以上の草花を精緻な描写で組み合わせて・・・。
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ジュゼッペ・アルチンボルド
《春》(部分) 1563年 油彩/板
マドリード、王立サン・フェルナンド美術アカデミー美術館

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ジュゼッペ・アルチンボルド(?)
《大気》(部分)》1566年頃 油彩/カンヴァス
スイス 個人蔵

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火の乾いた熱気は夏に関連付けられる。

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ジュゼッペ・アルチンボルド
《夏》(部分)1572年 油彩/カンヴァス
デンバー美術館蔵

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ジュゼッペ・アルチンボルド(?)
《火 》(部分) 油彩/カンヴァス
スイス 個人蔵

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大地はからりとした秋に関連付けられる。

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ジュゼッペ・アルチンボルド
《秋》(部分)1572年 油彩/カンヴァス
デンバー美術館

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ジュゼッペ・アルチンボルド
《大地》(部分) 1566年(?) 油彩/板
リヒテンシュタイン侯爵家コレクション

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故郷に戻って描かれた作品。
器に盛った野菜を180°回転・・さかさまに見ると庭師に・・・。
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ジュゼッペ・アルチンボルド
《庭師/野菜》1590年頃 油彩/板
クレモナ市立美術館

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作品「四季」と「四大元素」を中心にして、
アルチンボルドの画家としての生涯とハプスブルグ宮廷での役割、周辺の画家たちの作品を通して、その時代の空気感じさせてくれるとても楽しい企画展です。
ダビンチの習作、宮廷の工芸品も展示されています。


展覧会の構成は次の通りです。
Ⅰアルチンボルドとミラノ
Ⅱハプスブルグ宮廷
Ⅲ自然描写
Ⅳ自然の奇跡
Ⅴ寄せ絵
Ⅵ職業絵とカルカチュアの誕生
Ⅶ上下絵から動物画へ

(HPの紹介文)
ジュゼッペ・アルチンボルド(1526-1593年)は、16世紀後半にウィーンとプラハのハプスブルク家の宮廷で活躍した、イタリア・ミラノ生まれの画家です。自然科学に深い関心を示したマクシミリアン2世、稀代の芸術愛好家として知られるルドルフ2世という神聖ローマ皇帝たちに寵愛されたアルチンボルドは、歴史上でもひときわ異彩を放つ、宮廷の演出家でした。そんな「アルチンボルド」の名は何よりも、果物や野菜、魚や書物といったモティーフを思いがけないかたちで組み合わせた、寓意的な肖像画の数々によって広く記憶されています。奇想と知、驚異と論理とが分かちがたく交錯するそれらの絵画は、暗号のようにして豊かな絵解きを誘い、20世紀のシュルレアリスム以後のアーティストたちにも、大きな刺激を与えました。

本展は、世界各地の主要美術館が所蔵するアルチンボルドの油彩約10点や素描を中心に、およそ100点の出品作品により、この画家のイメージ世界の生成の秘密に迫り、同時代の文脈の中に彼の芸術を位置づけ直す試みです。日本で初めて、アルチンボルドのユーモアある知略の芸術を本格的にご紹介するこの機会を、どうかご期待ください。


会場エントランスで「アルチンボルドの絵になったあなた自身と一緒に記念撮影ができます」というイベントが行われていて人気です。
皆さん長蛇の列で順番待ち。
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国立西洋美術館 アルチンボルド展
InternetMuseum


国立西洋美術館 アルチンボルド展
InternetMuseum

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2017.07.24

【祝 世界遺産登録】沖ノ島 神宿る海の正倉院 撮影 藤原 新也

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【祝 世界遺産登録】沖ノ島 神宿る海の正倉院 ―撮影 藤原 新也―は、
日本橋高島屋8階 ホールで開催されています。

会期 2017年7月19日(水)~8月1日(火)

一般の人の入島は厳しく制限され、入島の際には海水で禊をしなければならない。一木一草一石たりとて島外にもちだしてはならないという掟は今も守り続けられています。

この島は、古代4世紀後半から9世紀にかけて大和朝廷による国家祭祀が執り行われる重要な場所でした。

今も宗像大社の神職が、一人で毎日祈りを捧げる神聖な場所でもあります。古代の祈りの場は、今なお神々しく幻想的です。

この島に藤原 新也は特別の許可を得て撮影に入りました。
「写真家としての個性をころして撮ることを心がけた」と新聞(だったかな~)で読んだ記憶があります。

2014年に出光美術館で「神の島・沖ノ島と大社の神宝」と題した展覧会が開かれ見てきましたが・・この写真展では神の島の神秘の空間、空気をじっくり疑似体験してきました。

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福岡県・玄界灘にある「沖ノ島」。かつて国家祭祀が執り行われ、奉納された御神宝のうち8万点が国宝に指定されました。本展では、写真家・藤原新也氏が幻想的な島内を撮影した約70点の写真を一堂に展示いたします。
(本展のHPから)

沖津宮がおまつりされている沖ノ島は、九州と朝鮮半島とを結ぶ玄界灘のほぼ中央にあります。また、女性はこの島には渡れず、今でも古代からの風習をそのまま守り続けている神の島でもあります。この島からは、鏡、勾玉、金製の指輪など、約十万点にのぼる貴重な宝物が見つかり、そのうち八万点が国宝に指定されました。これらの宝物は国家の繁栄と海上交通の安全を祈るために、神様にお供えされたものです。その内容や遺跡の規模の大きさなどからも、沖ノ島は「海の正倉院」ともいわれています。この神宝は、辺津宮にある神宝館(しんぽうかん)に所蔵、展示されております。(宗像・沖ノ島と関連遺産群のHPから)


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平地にある第1の鳥居をくぐると
島の外周には400段の急な坂道が待っている。
かつては土だったが、崩壊を防ぐため
今はコンクリートのノロをかぶせ段状になっている。1段1段が人の歩幅より狭い段もあり足元を見ながら用心深く登らねばならない。

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金銅製心葉形杏葉

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金銅製龍頭
幡などを吊り下げる竿に付けられたと考えられている。


この展覧会は写真撮影可です。(スマホで撮りました)
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千の不変
今まさに誰かがそこで指にさしていたかのごとく真新しい金の指輪。
1954年の学術調査で
岩陰の木の葉や砂利を手で掻き分けていたとき、
土器類にまじって燦然と輝く純金の指輪が発見された。
直径わずか18ミリの子供の指にさすかのような指輪である。

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宗像・沖ノ島と関連遺産群のHPはこちら



宗像・沖ノ島と関連遺産群 神宿る島沖ノ島HPの動画です。 (要約版)

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2017.07.22

国立新美術館開館10周年 ジャコメッティ展

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ジャコメッティ展は、
国立新美術館で開催されています。。

会期  2017年6月14日(水)~9月4日(月)

「見えるままに」表現することを追求したジャコメッティ。
では何故、棒のような細い人物像なのか?
初期・キュビズム・シュルレアリスムから、晩年までの数多くの素描を含む132点の作品から、「見えるままに表現する」というジャコメッティ表現指向、理念を探ります。

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《大きな頭部》を制作するアルベルト 撮影:矢内原伊作 協力:みすず書房
Photograph by Ernst Scheidegger © 2017 Foundation Ernst Scheidegger Archiv, Zurich

ジャコメッティーが語った言葉の中ににヒントがあるかもしれません?

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私とモデルの間にある距離はたえず増大する。「もの」に近づけば近づくほど「もの」が遠ざかる。

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モデルを前にして、ジャコメッティが最も執着したのは、生者を死者から隔てる眼差しを捉えること。

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ジャコメッティーは、弟のディエゴ、妻の妻アネットをモデルに繰り返しデッサンを描き制作の基本にしていました。
そして哲学者の矢内原伊作も長期にわたりモデルを務めました。

ジャコメッティとともに過ごす時間が重なるにつれて僕は、真の芸術家の仕事がどういうものであるかを知ったばかりではない。
人間の真の自由がどういうものであるかも知ったのだ。
(矢内原伊作)

ちょっと僕が身動きすると、一心に僕を注視して仕事をつづけていたジャコメッティは大事故に遭遇したかのようにアッと絶望的な大声を出すのである。
ほとんどそれは真剣勝負といってもいいものだった。
僕は勝ちもしなかったが負けもしなかった。
あるいはふたりとも勝ったのである。
(矢内原伊作)

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ひとつの顔を見える通りに彫刻し、描き、あるいはデッサンすることが私には到底不可能だと言う事を私は知っています。にもかかわらず、これこそ私が試みている唯一のことなのです。

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世界は日毎ますます私を驚かせる。
世界は一層拡大、すばらしく、一層把握しがたく一層美しくなった。

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ひとつの彫刻はひとつのオブジェではない。それはひとつの問いかけであり、質問であり答えである。
それは完成することもあり得ず、完全でもありえない。

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そんなものはみな大したことではない。絵画も彫刻もデッサンも文章、はたまた文学も、そんなものはみなそれぞれ意味があってもそれ以上のものではない。
試みること、それがすべてだ。おお、何たる不思議なわざか。

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展覧会の構成は以下の通りです。
1、初期・キュビズム・シュルレアリスム

4
ディエゴの胸像 1954年ブロンズ 豊田市美術館

2
女=スプーン
1926 / 27年 ブロンズ  145 × 51 × 21 cm
マルグリット&エメ・マーグ財団美術館、 サン=ポール・ド・ヴァンス

3

1947年 ブロンズ、針金、ロープ、鉄 81.3 × 71.1 × 36.8 cm
大阪新美術館建設準備室

2、小像
3、女性立像

5
大きな像(女:レオーニ)
1947年 ブロンズ 167 × 19.5 × 41 cm
マルグリット&エメ・マーグ財団美術館、 サン=ポール・ド・ヴァンス

4、群像

6
林間の空地、広場、9人の人物
1950年 ブロンズ 65 × 52 × 60 cm
マルグリット&エメ・マーグ財団美術館、 サン=ポール・ド・ヴァンス

5、書物の為の下絵
6、モデルを前にした制作
7、マーグ家との交流
8、矢内原伊作
9、パリの街とアトリエ

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犬、猫、絵画
1954年 リトグラフ、ヴェランアルシュ紙 50.5 × 65.5 cm
マルグリット&エメ・マーグ財団美術館、 サン=ポール・ド・ヴァン

10、犬と猫

7
犬 1951年 ブロンズ 47×100×15 cm
マルグリット&エメ・マーグ財団美術館、 サン=ポール・ド・ヴァンス

11、スタンパ
12、静物
13、ヴェネツイアの女
14、チェース・マンjハッタンンのプロジェクト

この3点は撮影可です。(スマホで撮影しました)
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歩く男 女性立像 頭部
1959年 ブロンズ マーグ・コレクション、パリ

15、ジャコメッティーと同時代の詩人たち
16、終わりなきパリ

HPの解説
スイスに生まれ、フランスで活躍したアルベルト・ジャコメッティ(1901-1966年)は、20世紀のヨーロッパにおける最も重要な彫刻家のひとりです。アフリカやオセアニアの彫刻やキュビスムへの傾倒、そして、1920年代の終わりから参加したシュルレアリスム運動など、同時代の先鋭的な動きを存分に吸収したジャコメッティは、1935年から、モデルに向き合いつつ独自のスタイルの創出へと歩み出しました。それは、身体を線のように長く引き伸ばした、まったく新たな彫刻でした。ジャコメッティは、見ることと造ることのあいだの葛藤の先に、虚飾を取り去った人間の本質に迫ろうとしたのです。その特異な造形が実存主義や現象学の文脈でも評価されたことは、彼の彫刻が同時代の精神に呼応した証だといえましょう。またジャコメッティは、日本人哲学者である矢内原伊作(1918-1989年)と交流したことでも知られ、矢内原をモデルとした制作は、ジャコメッティに多大な刺激を与えました。
本展覧会には、ジャコメッティの貴重な作品を所蔵する国内コレクションのご協力も仰ぎつつ、初期から晩年まで、彫刻、油彩、素描、版画など、選りすぐりの作品、132点が出品される予定です。


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国立新美術館 国立新美術館10周年 ジャコメッティ展
1章「初期・キュビスム・シュルレアリスム
InternetMuseum


国立新美術館10周年 ジャコメッティ展
2章~12章
InternetMuseum


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2017.07.20

変えられた運命 世界報道写真展2017

2017

世界報道写真展2017は、
東京写真美術館で開催されています。

会期 2017年6月10日(土)~8月6日(日)

「写真は世界を変えられるか?」
少なくとも、「その現場をとらえた優秀な報道写真」は見る者の感情を揺さぶります。
怒り、恐れ、無残、歓喜、諦念、悲嘆・・・・人間のあらゆる感情が直感的に伝わってきます。
未知の世界も知ることができますね!

今年は「変えられた運命」というサブタイトルが付けられています。

以下の各部で受賞した作品が展示されています。
「スポットニュース」の部
「一般ニュース」の部
「人々」の部
「現代社会の問題」の部
「日常生活」の部
「自然」の部
「スポーツ」の部
「長期取材」の部


スポットニュースの部 組写真1位 「世界報道写真大賞」

20176

トルコの首都・アンカラにある文化センターにおける写真展の開会式、22歳の非番警官メブリュト・メルト・アルトゥンタシュがアンドレイ・カルロフ駐トルコ・ロシア大使を射殺した。犯人は警察との銃撃戦で射殺されたが、大使の他にも3人を負傷させていた。
ブルハン・オズビリジ(トルコ・AP通信)
2016年12月19日 アンカラ(トルコ)

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人々の部 単写真1位

20174

イスラム国(IS)の恐怖と食糧難によってやむなく郷里を去ることになった5歳の子供。「私には夢がないもう何も怖いものはない」と静かに言う。
マグナス・ウエンマン(スウェーデン・アフトンブラデッド紙)
2016年9月18日 デバガ(イラク)

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現代社会の問題の部 単写真1位

20175

たった1人で抗議の態度を示すイエシ・アエバンス。武装警官によって捕らえられる祭、手を差し出しながらも背筋を伸ばした姿勢を変えることはなかった。
黒人男性に対する警察の残虐行為に対する抗議デモの一幕。

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日常生活の部 組み写真1位

20173

キューバの前国家評議会議長(国家元首)で共産主義革命の指導者でもあったフィデル・カストロの葬列。国中が大いなる悲しみに包まれ、葬列をひと目見ようと多くの人々が集まった。
トマス・ムニタ(チリ、ニューヨークタイムスに提供)
2016年12月1日 サンタクララ(チリ)

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自然の部 単写真1位

20171

網にかかったアカウミガメ 2016年6月8日、スペイン領カナリア諸島テネリフェ島沿岸で、漁網に絡まり泳げずにいるウミガメ。アカウミガメは、国際自然保護連合(IUCN)により絶滅危惧Ⅱ類とされたいる。放置された漁具がウミガメの死を頻発させている。
フランシス・ペレス 2016年6月8日 スペイン領カナリア諸島

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スポーツの部 単写真3位

20172

ブラジル・リオデジャネイロ夏季オリンピックで100メートル準決勝に勝利し、後ろを振り向きながら笑顔を見せるジャマイカのウサイン・ボルト。
カイ・オリバー・プファッェンバハ(ドイツ、ロター)
2016年8月14日 リオデジャネイロ(ブラジル)

HPの解説。
毎年、世界中の約100会場で開催される世界最大規模の写真展「世界報道写真展」は60回目を迎えます。 今年は125の国と地域から5,034人のフォトグラファーが参加し、80,408点の応募がありました。大賞などを含め、 受賞作品を紹介する「世界報道写真展2017」を6月10日より東京都写真美術館で開催します。
今年は、8つの部門25カ国から45人が受賞しました。大賞は、トルコのブルハン・オズビリジ氏の作品です。 トルコの首都・アンカラで開かれた写真展で、現地の警察官が駐トルコ・ロシア大使を射殺した事件を捉えています。
マグナス・ウェンマンはイスラム国(IS)の恐怖と食糧難によってやむなく郷里を去り、避難民キャンプで過ごさざる を得ないこどもの姿を撮影しています。こどもが夢や希望をなくす姿を静かに伝え、人々の部で単写真1位を受賞して います。このほか、リオデジャネイロ・オリンピックの決定的瞬間をとらえた作品や漁具により生命が脅かされるウミガメ の姿など、世界の現状を伝える写真が並びます。紛争、環境問題、スポーツの決定的瞬間から日常的な場面に至るまで、 普段目にすることがない、世界の「いま」を見ることができる貴重な機会です。

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2017.07.18

戦争・版に刻む記憶

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戦争・版に刻む記憶は、
町田市立国際版画美術館で開催されています。

会期 2017年6月24日(土)~ 7月23日(日)

戦争の形態は時代とともに変わってきましたが、その非道、悲惨さに違いはありません。
3つの戦争の、その本質を版に刻んだ3人の画家の作品で構成した企画展です。
あらためて、繰り返される戦争への無力、むなしさを感じてしまいます。
この美術館は戦争と人間、戦争と画家に纏わる作品を取り上げる機会が多いように思いますが・・・

ジャック・カロ(1592-1635)『戦争の惨禍』 1633年
金で雇われた傭兵たちの非道ぶりとその末路・・

17世紀、ヨーロッパ諸国を巻き込んだ三十年戦争。主力となった傭兵は忠誠心でも祖国愛でもなく、金銭のために戦った。彼らによる略奪行為はとどまるところを知らず、放火、陵辱、殺人、非道の限りがつくされた。その報いは悲惨な末路。傭兵たちの運命をカロは舞台のような画面に淡々と描いていく。(チラシから)

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ジャック・カロ 『戦争の惨禍』より

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ジャック・カロ 『戦争の惨禍』より

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フランシスコ・ゴヤ(1746-1828)『戦争の惨禍』より 1810-20年制作
フランス兵はゲリラと化した民衆を恐れた。

19世紀の半島戦争。スペイン民衆のナポレオンへの怒りは、血みどろのゲリラ戦に展開した。大規模な戦闘は起こらなくても、日常的に繰り返される虐殺や略奪。見えない敵に怯え暴力の応酬は止まるところを知らない。スペイン民衆とフランス軍、ゴヤはどちらの行為にも客観的な目を向け、執拗に描きとめていく。(チラシから)

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フランシスコ・ゴヤ 『戦争の惨禍』より

4
フランシスコ・ゴヤ 『戦争の惨禍』より

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フランシスコ・ゴヤ 『戦争の惨禍』より

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オットー・ディックス(1891-1969)『戦争』 1924年刊
志願兵となった若者は塹壕の泥の中に朽ちる。

第一次世界大戦で戦ったのは、徴兵された国民だった。祖国愛と高揚する気分につき動かされ、多くの若者は自ら望んで戦場に行った。機関銃や毒ガス、新たな兵器が登場した戦場で、砲撃に打ち砕かれて、彼らは塹壕の泥の中で死んでいった。戦場の忌まわしい記憶は一兵士として戦ったディックスを苦しめ続ける。(チラシから)

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オットー・ディックス 『戦争』より 

(HPの解説)
戦争の悲惨な光景を、画家はくりかえし版に刻んできました。その中でも代表的な作品とされる、ジャック・カロ、フランシスコ・ゴヤ、オットー・ディックス、3人の画家による銅版画集をご紹介します。

戦争は人間の歴史とともに繰り返されてきました。Wikipediaで「戦争一覧」を検索してみると、紀元前から21世紀まで主要な国際紛争だけで350もの戦争がリストアップされています。その中でも、カロが描いた30年戦争、ゴヤが描いたナポレオン戦争、ディックスが描いた第一次世界大戦は、広範な地域を巻き込み、人々を無差別に襲い、社会や思想を根底から変えてしまったとりわけ巨大な―そして酸鼻を極めた戦争として記憶されてきました。

戦争は「複数の集団の間で行われる紛争の武力解決」と定義でき、その本質は何千年も前から変わっていないといえるでしょう。しかし、3人の画家の作品をていねいに見ていくと、時代によって戦争のあり方が違っていることが分かります。さらに時代ごとの美術の表現方法の違いがかさなり、作品に反映されています。

その一方で、彼らは共に「戦争」という主題にひきつけられ、悲惨な様相を執拗なまでに版に刻んでいます。それははたして、戦争の悲惨さを後世に伝え、人間の愚かさを訴えかけるためだけだったのでしょうか―なぜ画家は「戦争」をくりかえし版に刻むのか、120点の作品に探ります。


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